「冠を持つ神の手」の感想やら妄想やら色々ごった煮です。
脳味噌ショート(・∀・)
2009年11月30日 (月) | 編集 |
↓畳んでるSSもどきの説明

!! グレオニー友情verC前提 !!

レハトは成人の儀で女を選んでます。
一人称は「私」、王位は継いでいません。
超ポジティブレハト。


えー、前々々回の続きでございますよ。
気付いたら4連作になってて、それぞれにタイトルつけるのが面倒だったので、一つに集約してしまい申した。
どこへ辿り着こうとしているのか、私は。

余談ですが、rass様とNWYさんのところにグレオニーを送り込んだら速攻で送り返されました。
NWYさんに至っては受け取り拒否の勢い。
ひどい、ひどすぎるwww


※先日の拍手数の多さは、「このアフォが!ドゥ様はイケメンじゃろこのヴォケが!!」という無言の抗議なのか、それとも愛情verBへの同感の拍手なのか判断できずにガクブルしてます。







 因 と 結 果 と そ の 後 ----- [1] [2] [3] [4]


 相手の好みが分からないと言うのは非常にやり難い。
 サニャとは仲が良いようなので、もしかしたらサニャのような素朴な娘が好みなのかと探りを入れたことがあったが、あくまで弟のような存在としか思っていないらしい。その中に私も入れられている気がしてならないが。
 服装一つ取っても、華美なのがいいのか、可愛いのがいいのか、動きやすさ重視なのか。グレオニーの性格から鑑みるに、どんな恰好をしていても、それが好きな相手だったらまず褒める気がするから、考えても無意味かもしれない。
 ただ一つだけ何となく予想がついているのは性格だ。
 あまり奔放な娘は好まないだろう。一途で、夫の半歩後ろを歩くような女性が好みなような気がする。
 これは私には半分当てはまって、半分外れていた。
 一途は申し分ないだろう。自信もある。問題は後者だ。そもそも、夫の半歩後ろをしずしずと付き従うような性格であったら、今頃グレオニーと友情で結ばれてなどいない。
 かと言って、今更そう装っても不自然だ。
 悩んだ末に結局もう一度勇気を出してみる事に決める。ぐずぐずと躊躇っているのは性に合わない。これだからグレオニーの好みから外れるのだと分かっていても性分なのだから仕方ないだろう。
 部屋の外に待機していたグレオニーを、秘密の話があると言って中に招いた。
 扉が閉じたのを確認してから、何事かと驚きを隠せないグレオニーに単刀直入に尋ねる。
「は? 俺の女性の好み? 前にもそんなような事聞いたよなあ……あ、もしかして」
 どきりとする。
 まさか私の気持ちに気付いたのだろうか。彼に限って気付くはずがないと思う反面、気付いて欲しいとも思う。いや、やはり気付かれない方がいい。グレオニーの方から私に好意を寄せてくれるならともかく、こちらからバラしてしまうのは問題がある。変に距離を取られては困るではないか。
 どんな顔をしたらいいのか分からない。
 我ながら情けないと思いつつ、おずおずとグレオニーの顔を見上げると、何もかも分かってるとでも言いたげな笑みを見せた。
「もしかして、好きな相手でも出来たんじゃないか? そうなんだろう? そうかそうか、レハトが恋かー。俺としてはちょっと寂しい気もするけど、やっぱりレハトには幸せになって欲しいから、俺に出来る範囲で応援するよ。あ、相手はまだ聞かないほうがいいよな?」
 ……この鈍感男め。
 一人で先走ってるグレオニーに眩暈すら覚える。
 久しぶりに訓練場で一戦交えて思い切り懲らしめてやりたい気持ちがむくむくと起き上がってきたが、強引に押さえつけた。大体、成人前より腕力の劣る私ではグレオニーに勝てるはずがない。
 だが、この勘違いは使える。
 咄嗟にそう判断した私は、実はそうなのだ、と恋する乙女を演じる事にした。聞きだせるならなんでもいい。手段を選んでいる暇も余裕もないではないか。グレオニーだってそろそろ結婚適齢期で、いつ伴侶を見つけてしまうとも限らないのだ。
「俺の好みを聞いても仕方ないと思うけど……まさか、相手は衛士、とか? あ、いや、聞かないって言ったのにこんなんじゃダメだよな! えーと、それでどういうことが聞きたいんだ? 俺で参考になるならいくらでも答えるけど」
 そう言われると私も困る。
 あくまで一般論として聞き出さなければならないのだ。個人的な趣味や好みを事細かに聞き出すのは問題がある。
 慌てて頭を捻り、思いついた中から質問を一つグレオニーにぶつけると、彼は忽ち首まで赤くなった。
「む、むむ、胸の大きさ!? い、いや、レハト、それは人の好き好きって言うか、何て言うか、その……少なくとも、俺はそんなに気にしないな。だってそれで好きになるわけじゃないだろう?」
 しどろもどろになりながらも答えてくれたグレオニーにこっそりほくそ笑む。
 実はこの顔が見たくてあえてこの質問にしたのだ。正式に私の護衛に着任してからと言うもの、護衛らしさばかりが身についてちっとも見せてくれなくなっていた。やはりグレオニーはこうでなくては。
 決まりが悪いのか、赤い顔のままそっぽを向いたグレオニーに抱き付きたいのを必死に堪えながら次の質問を考える。
 次は何にしようか。
 好ましい女性の性格を聞くのは際どいだろうか。だが聞いてみたい。何しろそこが一番重要なのだ。暫しの逡巡の後、私は躊躇いがちにその問いを口にしていた。
「性格かあ……やっぱり女性らしい淑やかな人が好まれるんじゃないか? 俺はどっちかと言うと、はっきりした方が良いというか、ちょっと大雑把なくらいの人の方が合ってるかなと思うけど」
 私が驚きに目を瞠ると、グレオニーは少し気恥ずかしそうに頭を掻いた。
 これは意外だ。さすがに驚いた。嬉しい見込み違いに飛び上がりそうになる。これなら私も範疇外ではない。今はまだ主人もしくは友人としか見られていないが、女性として認識させることさえ出来ればきっと道は開ける。
 今日ばかりは己の英断を褒め称えたい。
「えーと……も、もういいんだったら持ち場に戻」
 私は、照れ隠しか、逃げるように踵を返そうとしたグレオニーの服の裾を思わず掴んで引き止めていた。
 驚きに振り返ったグレオニーと目が合う。
 しまった。後先考えずに、衝動的に掴んでしまったがどうしようか。一瞬の逡巡の後に私が叩き出した言葉は我ながらとんでもない言葉だった。
「は!? 俺に好きな相手はいないのかって!? あー、仕事で精一杯っていうか、今は仕事が恋人みたいな感じだからなあ」
 ぽりぽりと後ろ頭を掻くグレオニーに安堵して手を離す。
 もの問いたげなグレオニーの背を押し、強引に部屋から押し出した。これにて調査終了だ。実に満足行く結果が得られたと思う。グレオニーを困惑させたのは申し訳ないと思うが、彼が鈍感なのが悪い。
 両腕を上に突き上げ大きく伸びをする。
 さて、これから何をしよう。
 弾む足取りも嬉しさも隠せず私は寝台に倒れ込んだ。

[ 完 ]

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