「冠を持つ神の手」の感想やら妄想やら色々ごった煮です。
砂吐きバケツの準備必須
2009年10月13日 (火) | 編集 |
↓畳んでるSSもどきの説明

!! グレオニー愛情ED前提 !!

verは、たぶんどれでも問題ないかと思ったので、ひっくるめて愛情ED後にしました。
※護衛ルートを通過してる設定です。
結婚初夜話。
イチャイチャし過ぎてて具合が悪くなる恐れがあります。
イチャイチャ指数、当社比推定5倍。
途中で砂を吐きたくなった場合は遠慮なくブラウザを閉じて下さい。


私的瞬間最高羞恥率をマークしたSSを放出するぜ。
この心意気だけ買ってくれればそれで悔いはない。

年齢制限を設けてない点から全てを悟ってくださ…い……。
なんだこの公開処刑!!
もう書かない、もうこんなの書かない!!
この場合、逃げたのは私か、それともグレオニーか。

どっちもだなorz

よし、正々堂々御前試合で剣を交えようじゃないか、グレオニー。
おまえが勝ったら先に進ませてやんよ!
武士に二言はねえざます!!







 を 数 え て 眠 る 夜


 どうやら緊張とは伝染するものらしい。それが今日という今日、嫌と言うほど良く分かった。
 グレオニーと結婚して初めての夜。外ではアネキウスの恵みが万物に惜しみなく降り注いでいる。
 そんな中、私たちはなぜか向かい合って寝台に座っていた。
 目の前のグレオニーは正座こそしていないものの、度し難い程緊張しているのは一目瞭然だ。そんなグレオニーを見ている内に私の方は却って落ち着くのではないか、と思ったがそれは浅薄に過ぎた。見れば見る程彼の緊張が手に取るように伝わり、今では気軽に身動きさえ取れない始末だ。何となく正座してしまったせいで、長時間この体勢でいるのは辛いのだが。
 そんな私の内心など気付くはずもなく、グレオニーと言えば物言いたげにこちらを見たり、手を伸ばしかけたり、赤くなったりと一人で忙しない。
 こういう場合はどうすればいいのだろう。
 私としても彼が望んでいることを正確に理解しているかどうか怪しく、安易に行動に移れずにいる。どうしたものか途方に暮れ、私まで黙り込んでいるものだから当然行き交う言葉もなく、雨音だけが飽きもせず部屋に響いていた。
 膝に置いた自分の手の指先をじっと見る。
 気まずい。何か言ってくれないだろうか。この際贅沢は言わない、何でもいいのだ。少し場の雰囲気を変えるような――駄目だ、それをグレオニーに期待するほうが間違っている。そんなに器用な人ではないのだ。そこも好きなのだけれど。
 尻の下敷きにしていた足先がやや痺れ、少し体勢を変えようと僅かに身動ぎした時、唐突にグレオニーが口を開いた。
「あのな、先に一応確認しておきたいんだけど……本当に俺でいいのか?」
 ここまで来て何を言い出すかと思えばこれだ。
 グレオニーらしいと思うと同時に些か腹も立つ。それではまるで私が手近な男であれば誰でもいいと適当に選んだようではないか。私はどうでもいい相手と結婚しようなどと思えるほど奇特な人間ではない。
 少しばかりむくれて同じことを問い返す。
 そういうグレオニーこそ私でいいのかと。
「俺はレハトでいいんじゃなくて、レハトじゃなきゃ嫌なんだ」
 先程までの自信なさげな様子はどこへ行ったのやら、ひどく真剣な眼差しで私の手を包み込む。我ながら現金なものだと思うが、それだけで傾きかけていた機嫌がいとも簡単に直ってしまう。
 私も同じ気持ちだと告げるとグレオニーが嬉しそうに相好を崩し、その笑顔に気付けば私も微笑んでいた。
 思いがけず和やかになった空気にどこかホッとする。
 やはり肩が凝りそうな堅苦しさは私たちらしくない。
 それまでの緊張の反動か、たったそれだけのことが堪らなく嬉しくなり、私は気持ちに任せてグレオニーに飛び付いた。
「え、わ、ちょ……レハト!」
 不意打ちだったせいかグレオニーの体勢が崩れ、そのまま私ごと後ろに倒れ込んでしまう。結果、必然的に私が押し倒したかのような体勢になる。それが何だかおかしくてまた笑っていると、仕方ないとでも言うように頭を撫でられた。
 成人前ならいざ知らず、大人になった今は子ども扱いをされているようで内心複雑な思いに駆られるのだが、不思議と今は平気だった。それどころか大きな掌から伝わる優しい熱が心地良い。
 グレオニーが上から退くよう促さないのをいいことに、私は暫くそこに居座ることにした。彼の胸に頭を預けると、少しだけ早い心臓の音がこめかみから体の奥の方へと響いていくのが分かる。
 刻む鼓動に目を閉じていると、グレオニーの指が私の髪を一房摘んだ。
「髪、伸びたよなあ」
 伸びた髪に出会ってからの年月を重ねたのか、しみじみと呟かれた声に知らぬ間に私も目を細めてしまっていた。
 グレオニーの空いている手を探り、指を絡める。肉刺の潰れた手は皮膚が堅く、節くれ立っていた。これが彼の愛情の証だと知っている。私の隣に立つために努力した結果。私はグレオニーが隣にいてくれればそれでいいのに、他の人は彼に私の隣にいるための資格を求めるから。
 その愛しい手をきゅっと握り、グレオニーは髪が長い方が好きそうだから伸ばしたのだと告白すると、一言、ぐ……、と呻いて押し黙った。
「なんでそんなこと……それは誰から聞いた話なんだ?」
 別にグレオニーの友人衛士から聞きだしたわけではない。以前、ティントアが神殿に来たばかりの頃にひどく彼を気にしていたと小耳に挟み、そこから勝手にそう推測しただけだ。
「え!? 本当になんでそんなことまで……神官様の話は……それはそうなんだけど、恋だとかそういうんじゃなくて。ちょっとした憧れと言うか。それ以上の感情にはならなかったから、本当に、誓って! でもまあ確かに、髪は長い方が好きかな、なんて」
 何だか、ぼそぼそと言い訳をする顔が見たくなった。
 繋いでいた手を離し、身を起こして少し上に移動する。真上から見下ろす形で目を合わせるとグレオニーが苦笑した。
 私の髪を撫でていた手が今度は頬を撫でる。
「レハトは何でもお見通しだよなあ。俺の方が年上なのに」
 些か悔しげな物言いに思わず吹き出しそうになりつつも、好きだから沢山観察したのだとグレオニーの頬に唇を落とした。
 この言葉に嘘はない。
 彼の姿を見たくて、彼に会いたくて、飽きることなく訓練場に通ったのも良い思い出だ。同じ理由で御前試合も良く観に行った。そう言えば、偶然図書館で顔を合わせたときに書いていた詩はどうなったのだろう。余りにも慌てた様子で紙を握り締めて出て行ったものだから、すっかり聞きそびれていたが。
「あー……あの頃はそんな余裕なかったもんな、俺」
 ははは、と力なく乾いた笑いがその口から漏れる。
 衛士を辞任するかしないか。その瀬戸際まで精神的に追い込まれていた彼に余裕などあるわけがない。
 だが今グレオニーはこうして私の側にいる。私の護衛からは外れたものの衛士を辞任することも、城から去ることもなく、私の最も近い位置に。これからは誰に気兼ねすることも遠慮することもなく、当然のように寄り添っていられるのだと思うと自然と顔が綻んでしまう。
 急に何もかもが愛しく感じられ、けれど気恥ずかしさにそれを隠したくて誤魔化すように指先でグレオニーの前髪を弄っていると、彼が平素よりやや真剣みを帯びた声音で呟く。
「……でも今なら少しは余裕があるから」
 そう言ったか言わないかのうちに、気が付けばすっかり形勢が逆転していた。今度は私がグレオニーに見下ろされている。どうも、私が変に笑ったせいで余裕がないと馬鹿にされていると思ったらしい。
 とんだ誤解だ。しかし、こうして賢明に自分が優位である事を主張する彼も何だか可愛くて決して嫌いではない。
 そのまま暫し見つめ合って微笑みを交わす。
 極自然な動作でグレオニーの顔が近付き、その合間に目を閉じた私の唇が静かに塞がれた。少し離れ、それから二度、三度と触れ合う。唇だけではなく、額、頬、瞼――至る所に口付けが落ちる。
 口付けの嵐が止むと、まるで申し合わせていたように目が合い、二人でくすくす笑い合う。
 多分、今の私たちにはこの距離が丁度良いのだ。
 思い起こせば、こうしうて自然と口付けを交わせるようになるまで随分と掛かったものだ。そんな私たちなのだから、一朝一夕に体を繋げようというのが土台無理な話なのかもしれない。
 焦る必要などこにもない。互いが互いを想い合い、それで私たちの歩幅があっているのならそれで良いではないか。この先数え切れない程の夜が待っているのだから。
 他愛ない会話に興じ、言葉を紡ぐ合間に唇を合わせ、愛を囁き合う。
 結局、これと言った進展もなにもなく、ただ二人仲良く寄り添って夜明けを迎えたのだった。

[ 完 ]

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