「冠を持つ神の手」の感想やら妄想やら色々ごった煮です。
旅行に行って来ました。
2017年10月15日 (日) | 編集 |
↓畳んでるSSもどきの説明

!! グレオニー愛情ED前提 !!

視点:グレオニー
特別出演:サニャ
ぐれおにー かゎぃそぅ
「予行練習」の後日談になりますので、そちらを読んでないと意味が分からないかもしれません。


敬っていいぜ。
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そんなこんなで、どうも、城主です。
ちなみに今から城主になる場合、正式な手形等がもらえるのは来年の2月下旬以降になると思われます。
というか、なった。申し込み、メッチャ混みあってる。熊本城、人気者だな!!
ついでに、今なら「城彩苑」の「湧々座」にて大天守・小天守に乗る鯱が展示されています。
レプリカじゃないよ!! 実際に乗っけるやつだよ!!
これも、来年2月まで、とか言ってた気が。
間近で見られるチャンスなんてそうそうないので、是非。
食べ物もとても美味しいです。
水も美味い(水道水がミネラルウォーターという天国)。
水前寺公園の鳩もフレンドリーだよ!!(普通に手から餌食う。もっと危機感を持て)

余談ですが、完全にネタが尽きました(゜-゜)<どうしよう





 行 練 習 ~ 後 日 談 ~

 レハト様の誤解は簡単には解けなかった。
 と言うか、全く聞く耳を持ってくれない。
 レハト様みたいな可憐で美しい恋人がいるのに何が悲しくてフェルツと浮気――。
 でも、レハト様の仰ることを周囲が鵜呑みにしなかったのは、不幸中の幸いだとは思う。みんな、俺の肩を叩いては、がんばれ、って言うし。その顔が思いきり面白がってるのがちょっと腹立つけど。
 それにしても切ない。
 とにかく俺は誠意を見せるべく、ローニカさんとサニャちゃんに勧められてレハト様に毎日必ず詩を届けている。勿論自作だ。詩作なんて今までほとんどしたことないし、本当は代筆を頼みたいくらいだけど、それじゃあ誠意が伝わらないしな。
 とは言え、毎日まめに取り組んだおかげで、最近は多少良い詩に仕上がっている。何事も続けてみるもんだ。人間、いくつになっても成長するんだな。
 まあ、肝心のレハト様からは何のお返事もないんだけど。
「グレオニーさん、大変!!」
 訓練場で無慈悲な現実にがっくりと肩を落としているところに、血相を変えたサニャちゃんが駆け込んで来て俺も俄に青ざめる。
 サニャちゃんがここまで顔色を変えるなんて、それはつまり、そういうことなんだろ? だからその、レハト様が俺を見限って、婚約破棄を決意したとか――いや、そもそもお互いの気持ちだけで婚約したつもりになってたけど、正式に婚約したわけじゃなかったから、別の男との結婚を決めたとか。
 ああ、俺がフェルツ相手に練習さえしなければ。
 早くレハト様に求婚してれば。
 いや、諦めるのはまだ早い。今すぐにでもレハト様に求婚しよう。せめて自分の気持ちくらいきちんと伝えないと、諦めるにも諦めきれないからな。そうと決まれば、レハト様にお会い出来るよう、サニャちゃんに頼まないと。
「サニャちゃん、俺、レハト様に大事な話が」
「そんなことより、レハト様、詩集を出すって!!」
「シシュウ!?」
 って、待った。
 勢いに押されて思わず鸚鵡返しに叫んだけど、シシュウ? えーと、死臭……はないな。ないない。
 だったら、と考えてすぐにピンと来た。
 刺繍だ、刺繍。前にサニャちゃんに習い始めたって聞いた覚えがある。ほら、俺との結婚に備えて、家事とか裁縫とか少し出来るようになりたいって可愛いことを仰って。
 その時の恥じらうレハト様を思い出して、思わず頬が緩む。
 そうかそうか、他に結婚相手を見つけたって話じゃなかったのか。ああ、良かった。寿命がちょっと縮んだ気がするけど、何はともあれ一安心だ。
 で、その刺繍だけど、慣れないうちは針を指に刺したりすることはあっても死ぬわけじゃないし、慌てる必要はないと思うのは、俺が刺繍をやりつけてないせいだろうか。そりゃ勿論、針先に毒でも塗ってあったら別だけどな。もしそうだとしたら、もっと大騒ぎになってるはずだから、それはない。
 自分の考えに満足していると、思い切り腕を叩かれた。
 サニャちゃん、意外と容赦ないんだよな。
「ちょっと、グレオニーさん? サニャの話、聞いてる?」
「聞いてる、聞いてる。レハト様が刺繍をしてるって話だろ?」
「違うってば。詩集を出すって話」
「だから刺繍を」
「グレオニーさんが、レハト様に贈った詩を、本にまとめて、出そうとしてるの!!」
「……へ?」
 サニャちゃんが聞き分けのない子どもに言い聞かせるように一言一言区切る。
 ええと、レハト様が? 俺がレハト様に贈った詩を? 本にまとめ――本にまとめて!?
 そっちか、そっちの詩集か!!
 その発想はありませんでしたよ、レハト様!!
「ちょ、ちょっと待った! それはまずい!! まずいというか、困る!!」
 正確には恥ずか死ぬ!!
 俺の詩なんてわざわざ金かけて本にするようなもんじゃないから!!
「だと思って知らせに来たの。こう言っちゃなんだけど、グレオニーさん、詩を書くのそんなに上手じゃないし」
 う。その通りなんだけど、少しばかり傷付いた。
 分かってる、分かってるんだ、傷付いて良い程こなれた詩なんて書けてないことは。それでもやっぱりなあ。
 もしかして、レハト様も。
「あ、で、でもレハト様にはちゃんと伝わってるし、本当にすごく喜んでらっしゃるから!!」
 俺が落ち込んだのを察したのか、サニャちゃんが慌ててつけ加えた。
 そうか、レハト様は喜んで下さってるのか。それなら良い。良いってことにする。そうしないと、何て言うか、こう色々、な?
 でも、もう少し詩作の勉強しよう。俺のせいでレハト様が恥をかいたら申し訳ないし。
「でも、だからこそ詩集を出す気にもなっちゃったんだけど」
 あー、そうだ、今は落ち込んでる場合じゃないんだ。
 レハト様が喜んで下さってるなら、俺の出来の悪い詩はそれで良いとしても、詩集は宜しくない。というより、あれを知り合いに読まれた日には俺の人生詰んだも同然……。
 それは避けたい。いや、避けねば。
「と、とにかくレハト様には思い止まっていただかないと」
「うん。じゃないとグレオニーさん、死にたくなるよ」
 サニャちゃんの真顔が俺の心に深く突き刺さる。
 俺の書く詩、そんなに酷いのか? あれでも一応韻踏んだり、技巧を駆使して、人並みの水準には達してるつもりなんだけど。
 いやいやいや、大事なのは気持ちだ。気持ちだけはこもってるぞ。そこは自信がある。
「とにかく、ぼーっとしてる時間なんてないんだからね!! レハト様、すぐにも色々手配しそうな勢いで……」
「い、今すぐ取り次ぎお願いします!!」
 いかにレハト様がお望みとは言え、これだけは断固阻止したい。
 主に俺の名誉のために。

*   *   *


 泣き付かんばかりというか、土下座せんばかりにというか、とにかく詩集の発行だけはやめて欲しいと全身全霊で訴えたら、レハト様は思い止まって下さった。
 ものすごく残念そうだったけど。
 でも、ただで引き下がってくれたわけじゃない。
 その代わりに俺につきつけられたのは、レハト様に定期的に詩を届けることだった。
 なんと言うか、そんなに俺なんかの気持ち以外は大したことない詩を気に入って下さったのか、と感激していいのか、それとも、いずれまた詩集を出すと言い出す可能性に慄けば良いのか。
 とりあえず、誰かに代筆頼むかな……。

[ 完 ]