「冠を持つ神の手」の感想やら妄想やら色々ごった煮です。
かもかて6周年 ※追記有
2015年06月21日 (日) | 編集 |
↓畳んでるSSもどきの説明

!! グレオニー愛情verAED前提 !!

前回の続き。正確には前々回からの続き。
視点:ハイラ
ついにグレオニーに出番が。
!!注意!! レハト様、メッチャ喋るヨ★
(訳:喋らせないとどうにもならなかったorz)


私はまだその頃はプレイしていなかったので、私のかもかて6周年はもうちょっと先なんだなあ。
普段、コンプ要素有の場合、大抵一番苦手そうならキャラから攻略するんですが、この時はなぜか第一印象が一番良かったグレオニーから始めてしまい、案の定後悔しました。
楽しみは後に取っておくべきだったのだぜ。
そしてその後ほぼほぼグレオニーのために(グレオニーのせいで、とも言う。ケツ追っかけてればホイホイなびいて来るんじゃないかと思っていた時期が確かに私にもありました)攻略支援版を購入し、現在に至る、と。

そんな私は「人読み師」のリメイク版をやっていました。
師匠と隠者に食わす料理、旧版であんなにてこずったのに、今回はあれよあれよという間に成功。
(4回以内に成功したら、それはもう短時間扱いでいいんだよ!!)
※ところが、後日、師匠用の料理のみ成功に該当していなかったことが判明して泣きましたorz<通りで好感度MAXでクリア出来ないと思った……いい味だって言ってくれたじゃない、師匠……
正味、1週間程でコンプしたんですが、途中、イベントリストのオンマウス表示のヒントが出たり出なかったりして。
検証はしてないですが、CGを解放すると表示されるようになって、でも一度ゲームを閉じてしまうと新たにCGを解放するまでノーヒント状態になる、という感じだったように思います。
つまり、現在、コンプしてしまって開くCGがないのでノーヒントです。
コンプしたんで支障はないですが、やはり俺環バグだろうか……。
後でニヤニヤしながら見返すときに指針になるので、表示されてた方が便利なんだけどなー。

↑NWYさんに教えてもらった「Altの魔法」で解決しました。
「水杜の都」のから追加されたおっさんがすごく良かったです。

拍手ありがとうございます。
全く進展のないまま、もうちょっと話は続きます。





 め た い 。

3:訓練場にて

「グレオニー!!」
 寵愛者様の弾んだ声が訓練場に響き渡る。それに気付いて穏やかな笑顔を浮かべたグレちゃんの胸に、寵愛者様が何の躊躇いもなく飛び込んだ。
 いやあ、成長したもんだね、グレちゃん。
 今でこそ普通に受け止めてるけど、年が明けて最初の頃のグレちゃんときたら、私らとか訓練場にいる同僚とかの目を気にして、ひたすらおろおろおたおたしてたってのに。
 尤も、これを成長と言って良いのなら、だけど。
 大体ね、誰も見てないのよ。何が楽しくて人がイチャイチャしている様を眺めていたいと思うわけ。楽しいどころか、日に日に殺意が募るばかりじゃない。
「グレオニー、ごめんね、遅くなって」
「大丈夫ですよ」
「それなら良いけど……でも次からは遅れないようにするから」
「本当に良いんですよ? レハト様がお忙しい身なのは分かってますし」
「……グレオニーは私と一緒にいたくないの?」
「そんなわけありません!! そりゃレハト様と一緒にいられる時間が長いに越したことはないですよ。でも無理して欲しいとは思いません」
「良かった。私もグレオニーと少しでも長くいたい。だから次は待たせないようにするね」
「レハト様」
「グレオニー」
 この間の居た堪れなさ、分かる? どんな顔でどこを見てればいいわけ? 少なくとも、お互いを見詰め合ったままの二人の姿を見ていたいとは思わない。
 篭り明け直後の今だけだからきっとそのうち落ち着くだろうし、と自分で自分に言い聞かせて何ヵ月経ったかね。なんでこう、毎回毎回感動の再会みたいな空気になるのか意味が分からない。
 あーあ、完全に二人の世界に入り込んじゃって。
 キスしたきゃすれば良いじゃない。私らは兎鹿の置物かなんかだと思って。
 あー、いやまあ、実際目の前でされたらものすごく遠い目をするかもしれないけど、でもそんなの寵愛者様にもグレちゃんにもどうでも良いことでしょ。別に推奨してるわけでもないんだけど、なんかこう中途半端と言うか、見てて苛々すると言うか。やるならさっさとやんな、が一番近いかもしれない。
 実際、グレちゃんはともかく寵愛者様は私らなんて本当に微塵も気に留めてないと思う。グレちゃんしか目に入ってないだろうし、きっとグレちゃんの後ろに大量の花が咲き乱れてるんだろうね。
 現実は色気もそっけもないただの訓練場だけど。
「次の御前試合には出るの?」
「はい、そのつもりでいます。衛士長にもそのように勤務を組んで下さるようお願いしてありますし」
「怪我しないでね。グレオニーが怪我したら、私……」
「レハト様」
「グレオニー」
 また始まった。なんで振り出しに戻るかね。いつまでこの堂々巡りな話を続けるわけ。よくもまあ飽きないことで、とうっかりちょっと感心しそうなぐらい似たような会話を聞いてる気がする。
 仲が良いのは良いことだと思うよ、勿論。
 ちなみに別に妬いてるとか、そんなんじゃない。全然違う。有り得ない。
 で。これをどう止めればいいわけ? 出来ればあんまり関わり合いたくないから、放っておきたい。あわよくば、しれっと席を外したい。
 出来ないけどね。立場上、さすがにそれは拙いのは分かってる。じゃなかったら、今頃こんなところにいないって。
 グレちゃんと寵愛者様のまるで聞く価値のない話を適当に聞き流しているところで、神殿の鐘の音が響く。
 いやあ、いいところで鳴るねえ。まさに天の助け。
「寵愛者様、残念ですけど時間切れですよ」
「もう?」
「もう」
「もう少し良いでしょ?」
「駄目です。この後、陛下と昼食を御一緒するんじゃなかったでしたっけ?」
「レハト様、お忙しい陛下をお待たせするのは申し訳ないですから、どうかそちらに」
 粘ろうとする寵愛者様に止めを刺したのは他でもないグレちゃんだった。
 正確を期するなら、私が上手いこと言わせたんだけどね。私がああ言えば、真面目なグレちゃんが陛下に遠慮して、それとなく寵愛者様を説得してくれることなんて計算づくだよ。グレちゃんの言うことなら、何でも――あ、別れ話は聞く耳持たないかもね。それこそ、どんな手を使ってでもグレちゃんの心を取り戻そうとするでしょうよ。下手したら本気で既成事実作る可能性を私は否定出来ない――素直に言うこと聞くからね、寵愛者様。
「グレオニーがそう言うなら……」
 ほら。
 渋々ながらも寵愛者様がグレちゃんから一歩離れる。でも一歩離れただけで、それ以上動く様子がない。仕方がないんで空咳で急かすと、寵愛者様が忌々しそうに私を睨んだ。
 グレちゃんにはそんな顔絶対見せないくせに。
 ああ、グレちゃんに見せるような顔を見せられても困るだけだから、そこは別にいいんだけど。
 とにかく、こちらは仕事を遂行しているだけで、疚しいことなんて何一つないわけよ。子どもじみた駄々を捏ねてるのはそちらですから。
 そして、どうでもいいけど、ちゃっちゃとして欲しい。
「あ、あの、レハト様、最後にひとつだけ。御前試合の観覧には」
「来て欲しくない?」
「まさか!! 来て頂けたら、それだけでいつも以上の力が出せます!!」
「グレオニー」
「レハト様」
 ちょっと、それさっきやったじゃない。
 駄目だ、これ。とっとと何とかしないと本当に本気で遅刻する。
 遅刻したところで陛下は笑って、レハト遅刻ー!!、とか仰るだけだからそっちは良いんだけど、問題はあちらさん付きの侍従頭なのよ。お二人があははうふふと談笑しながら昼食を取っている間、私らは美味しい御飯の代わりに陛下付きの侍従頭からちくちくねちねち嫌味を頂戴をするという。貴方たちがしっかりしていないからレハト様が云々、時間に遅れるという行為は云々、お忙しい陛下がわざわざ時間を云々、と来れば、はい、申し訳ございません、すみません、以後気をつけます、しかないよね。
 これ以外、何を言えっての。
 というわけで、無駄なお小言は頂戴したくないので強制連行一択。遠慮会釈なく寵愛者様の腕を引っ掴む。
「はいはい、遅れますから行きますよ、寵愛者様」
「ちょっと、ハイラ!!」
「今生の別れでもあるまいし、名残惜しみすぎですから」
「グレオニー、また明日ね、また明日来るから!!」
「はい、お待ちしています!!」 
 そう、そうなのよ。明日もあるのよ。これが。この茶番が。
 茶番って言うとちょっと悪いかね。
 二人ともものすごく本気だし。伊達や酔狂でやってるわけじゃないし。だからこそ性質が悪いとも言えるけど。
 いつまでもいつまでも未練たらしく後ろを振り返り振り返りしていた寵愛者様だったけど、さすがに訓練場――というか、グレちゃんの姿が見えなくなったところで、一人でちゃんと歩き始めてくれた。
 やれやれ。手の掛かる人だよ。これじゃあ子どもと変わらないじゃないの。
「ねぇ、ハイラ、どうしよう」
「何がですか?」
 すごく嫌な予感しかしない。
 しないけど、名指しで話しかけられた以上返事をしてあげるのも仕事のうちなんだよね、これが。聞かなかったふりを決め込むっていう手もあるし、実行したこともあるんだけど、それやると、聞いてる?ねえ聞いてるのハイラ?ハイラ?ちょっとハイラってば!!ハーイーラー!!、とかなんとか喧しい事この上なくてね。これだったら普通に返事したほうがマシ。
「あのね、グレオニーったら今日も格好良いの。あれ以上格好良くなったら」
「ならないから大丈夫、大丈夫」
 グレちゃんはいつも通りグレちゃんだから。確かに、寵愛者様と恋仲になったことで、落ち着きと言うか、覚悟を決めて腹が据わった感じはあるけど、容姿に関しては何一つ変わってないから。大体ね、この年で驚くほど外見変わるとか、怖いだけ。
 寵愛者様は両手で顔を挟み、うっとりとした様子で溜め息を溢している。
 って、私の声、全然届いてないでしょ。
 花が飛んでるのはグレちゃんの背後じゃなくて、寵愛者様の脳味噌なのかねえ。どっちも、が正解かもしれないけど。
「グレちゃんのどこが格好良いんだか……」
「あ、やきもち? ハイラ、やきもち?」
「天地が引っくり返っても有り得ないし想像するだけで気持ち悪いのでそういう事言うのはやめて下さい」
 冗談でもやだね。お断り。
 人の悪い笑顔と、からかいたくて堪らない目でこちらの顔を覗き込んでくる寵愛者様の鼻を全力で摘んでやりたいけど、やめておく。グレちゃんに殺されたくない。
 前のグレちゃんだったらねぇ。この私が負けるなんて絶対に有り得なかったけど、今は正直分からない。特に寵愛者様が関わってるとなると、目の色変わるからね、グレちゃん。私は何が何でも生きて早々に護衛を辞任して、胸が大きくて腰がきゅっとくびれて尻の引き締まった美人と結婚するんだから。まあ、この状況から私を救い出してくれるなら、百歩譲って、胸がそこそこ大きくて腰がそれなりにくびれて尻が程よく引き締まった美人でも良いよ。人間、時には妥協も大事だからね。
 少なくとも、容姿・性格共に著しく難有物件なんて絶対無理。
「……今、こっち見て溜め息ついたでしょう?」
「いえ、全く」
「グレオニーに言いつけてやる」
「何て?」
「ハイラが私を舐め回すようにいやらしい目で見てくるって」
「殺す気ですか」
 自分で任命した護衛の命を危険に晒す主ってどうなの。
 とりあえず、暫くの間、夜は一人でふらふら出歩かないようにしよう。そうしよう。それがいいね、うん。

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