「冠を持つ神の手」の感想やら妄想やら色々ごった煮です。
ダンス☆マカブル
2014年10月18日 (土) | 編集 |
↓畳んでるSSもどきの説明

!! グレオニー愛情verB・CED前提 !!

視点:グレオニー
友情出演:フェルツ
衛士ェ……
※前回の続きです。読んでないと完全に意味不明です。


通称「ダン☆マカ」、EDコンプ済です。
ED4・5・3と回収後、何度やっても途中のセーブデータからではED1・2に到達できず、なんでじゃ!!、と切れていたらそもそもED1・2の条件がぜんぜん満たされていなかったという。
あと、前回のデンシャもそうだったんですが、私に武器的なものを持たせない方がいいと思います(まがお
誰にとは言わないけど使い道に迷って普通に刺しに行こうとしたよね。
その上、エクスカリバールかバールのような物がないか探したよね。
某○○がどう見てもブラウンク○ウ(@戦闘○)だったので、見つけたら忍とか忍とか忍とか売ってもらえるんじゃないかと思ったよね。
別にバトルボールでもいいんだけど。
だ、だってさ、ホラーゲームに味方っていないようなもんじゃない?
殺られる前に殺る精神じゃないとクリア出来ないじゃない?
でも、そういうゲームじゃなかったよ★
ちなみに○○の足元にいる獰猛なアレを、私はタスマニアデビルと呼んでいます。
おまえにされたこと、忘れねぇからな……!!
おまえのせいで、何度同じEDにぶっ飛ばされたことか(ギリギリ
※無駄にSAN値下げすぎなんだろ、というツッコミはムシャムシャしちゃうぞ

ちなみに深い考察とかは一切してません。
浅い考察もしてません。
ふわっとした感じで全体像を掴んでいます。
所謂ひとつのゆるふわってやつです。


拍手ありがとうございます。
ハロウィンキットを作ろうと思ったんですが思い立ったのが遅過ぎたです……(´・ω・`)





 漣 ( 後 編 )

 レハト様の護衛を辞めた勢いのまま衛士も辞任した俺は故郷へと戻った。
 他に戻る場所がなかったと言うのもあるけど、ただ俺が未練がましかっただけだ。
 レハト様は俺の故郷を知ってらっしゃる。だから、もしかしたら彼女から何か便りがあるんじゃないか。
 そんな分不相応な期待があったことを否定出来ない。
 でも彼女からは何一つ届かなかった。
 当たり前だ、それが普通だと理解しながらもどうしようもない淋しさは、彼女から離れて一年近く経つ今でも拭えない。
 城付き衛士を辞め、故郷に帰ると言うフェルツが俺を訪ねてきたのはそんな時だった。
「この馬鹿」
 見るからに機嫌の悪そうな旧友に、挨拶もそこそこに会うなりそう罵倒され、さすがに目を見張る。
 フェルツは人に八つ当たりをするような奴じゃない。
 結婚を機に地元に戻るって話だったけど、本当は城で何かあったんだろうか。それもフェルツが八つ当たりしたくなるような何かが。城付き衛士時代はフェルツには随分世話になったし、それでフェルツの気が晴れるなら、八つ当たりされても別に構わないけど。
「な、なんだよ、藪から棒に」
「馬鹿を馬鹿と言って何が悪い」
 悪くはない。悪くはないけど、唐突にも程があるだろ。
 確かに俺は馬鹿だと思う。馬鹿な夢を見て、夢はやっぱり夢なんだといい年になるまで気付かないで、忘れたふりで今でもその夢を引き摺っている。もっと早く気付けていたら彼女の心を取り戻すことも出来たんじゃないか、なんて下らない夢を。
 何一つ反論出来ずに黙り込んだ俺に、フェルツは深々と溜め息を落とした。
「お前がいなくなった後で、寵愛者様と話す機会があったんだ」
「……へぇ。幸せにしてらっしゃるんだろ? もう、子どもも、産まれたりとか、して」
 ここは田舎で、都や城で何が起こっているのか、余程重大な事態でも起きないと伝わって来ない。
 だから俺は、今レハト様がどうしてらっしゃるのかまるで知らなかった。どこで、誰と暮らしているのかも、何かも。
 さすがに新しい継承様が見つかったという話は伝わってきてたけど、それだけだ。ヴァイル様が六代リタント王として即位していたのもあって、もう一人の寵愛者様に関する話題は聞こえて来ない。
「だからお前は馬鹿だって言うんだ」
「何が」
「寵愛者様は今もお一人だぞ」
「え……何で」
 破談にでもなったのか?
 あれほど熱心にレハト様を口説いていた方だ。俺と言う邪魔者が消え、レハト様の気持ちが結婚に向いていると知れば、すぐにでも話をまとめるもんだとばかり思ってた。
 二人の間に何か問題が起きたんだろうか。
 例えば、どちらかの気持ちが醒めたとか。
 真っ先にそう考えてしまう自分にもはや情けなさも覚えない。もしそうだったとして、何が変わる? 今の俺にはレハト様の元に戻る理由も伝も権利もないんだ。
 現実的なところだと、相手の方が急逝でもされたんだろう。そうじゃなかったら、あんな良機を逃すはずがない。
 驚きを隠せない俺に、フェルツはまた溜め息を吐いた。
「自分で考えろ。ああ、でもヒントくらいはやる。寵愛者様、仰ってたぞ。自分がグレオニーと一緒にいられてとても幸せだったからグレオニーがそうじゃないことに気付かなかった、って」
「それって……」
 レハト様は幸せだった?
 俺といて?
 本当に?
「い、いや、だって、求婚者からの手紙見て、いつも溜め息吐いて……」
「自分が寵愛者様のことでしか溜め息吐かないからって、なんでもかんでも自分基準で考えるの止めろ。溜め息にだって色々あるだろうが」
 返す言葉がなくて黙る。
 フェルツの指摘通り、レハト様と出会ってからの俺の溜め息の原因は、レハト様に関することが多かったように思う。後は自分の不甲斐無さとか、そういうのか。俺には他に溜め息を吐くようなことがなかったから。
 だから、レハト様の溜め息の原因が他にあるなんて、考えてみたこともなくて。
「ああ、それからもう一つ。お節介ついでに教えてやる。新しい継承者様と入れ替わりで城出るぞ、寵愛者様」
「……え?」
「領地もらうみたいだな、この近くに。元々そういう予定だったらしいけど。次の継承者様が見つかって身辺が落ち着いたら移りたいってずっと希望してたんだとさ」
 レハト様が独り身のまま城を出るなんて考えたこともなかった。
 麗人として名高い彼女は、貴族とでも結婚しない限りは一生をあの城で過ごすものだと、それが当然だと。だってあの城はどこよりも警備が堅固だ。身を護るのにあれほど適した場所は無い。それに、レハト様はヴァイル様と仲が良いし、サナン伯爵令息とも交流があった。外に出るより王都にいた方が何かと都合が良い。
 それでもレハト様は城を出る。
 独りのまま。
 それも領地を貰って。
 彼女とそんな話をしたことも、彼女からそんな話を聞いたこともない。
「俺の言いたいことはこれで全部」
「全部って……ちょ、ちょっと待ってくれ」
「待たない、そんなに暇じゃない。後は自力で頑張れ、馬鹿」 
 考えるべきことが多すぎて頭がまるでついていかない。
 これですっきりした、と来た時とは打って変わって晴れやかな顔を見せたフェルツを混乱の中で見送る。
 レハト様は今もお一人のままで、近いうちに城を辞して領地に移る。
 それもここに近い領地に。
 何のために。
 ふと、レハト様が頻りに俺の故郷や家族、友人たちについて尋ねていたのを思い出す。あの時はただ、興味があるんだろうと、単純にそう思っていた。彼女が生まれ育った場所に似た場所に思い出を重ねたいのだろうと。
 でもそうじゃなかったとしたら。
 与えられた事実から答えが導き出されるのは思いの外早かった。
 後悔に胸が疼く。
 もっと話せば良かった。もっと向き合えば良かった。
 あの頃の俺に足りなかったものが嫌でも分かる。
 彼女の口から真実を聞く勇気が、俺にはなかった。
「あー……本当、馬鹿だな、俺……」
 本当に大事なものは、本当に失いたくないものは、簡単に手放したり諦めたりしちゃいけない。
 そんな簡単なことだったのに。
 俺の独り言は今にも泣き出しそうに低くたれ込めた雲に吸い込まれた。

[ 完 ]