「冠を持つ神の手」の感想やら妄想やら色々ごった煮です。
いかん、問題発言が多……なんだ通常営業か。
2014年03月15日 (土) | 編集 |
↓畳んでるSSもどきの説明

!! 前提などない(キリッ !!

衛士祭没案 その5
グレオニー幼少期(未分化期)の話。
ので、前提などつけようがない。
捏造未分化がわっさわっさしてます。


没事由
 ごらん、衛士などいないのだよ。

い、いや、待て、エレモニアさんが現役という可能性が微レ存……!!
という苦しい言い訳を思いつきました。
グレオニーは遅い時の子っぽいけど、そのグレオニーが未分化なら、パパオニーエレモニアさんはまだまだ現役だよね!?
グレオニーに剣の手ほどきとかしてあげ……なにそれ美味しいいいいいぃぃぃぃぃ!!!!1!!
でも末っ子だからちょっと甘いんだよ、エレモニアさん。
それが分かってるからグレオニーは悔しいの。
兄ちゃんたちと同じようにビシビシやって欲しい、と思ってるの。
どえむだから。

ここを捏造した理由は特にないんですが、強いて言うなら、お互い全然気付いてないけど実は運命的な再会でした、とか、それなんて俺得ハァハァ、と思ったのがきっかけです。
つまり完全自己満足です。
え? レハト様が既に分化済で容姿が変わったと思われるグレオニーに気付かなかったのはともかく、なんで分化前で面影があるであろうレハト様にグレオニーが気付かなかったのかって?
いやだな、そんなの決まってるじゃないか。

やつの目が節穴だからさ。

だって、周りの衛士たちが気付いてるのに、レハト様が寵愛者だってことに気付かなかった至高の節穴を持った男ですよ!?
気付くわけないじゃない!!
むしろ気付かないのがいいんです!! 気付かなくていいんです!!
レハト様とラブラブになった時に、思い出話でもして「え、え? ええええええ!?」ってなればいいのです。
もし憎悪とか殺害EDになった場合は、まあ、あれだ。うん。

どんまい。


拍手ありがとうございます。
お返事不要の方もありがとうございます。





 た ね 。

 遠くに住む伯母さんの家に行くのは嫌いじゃなかった。
 子どもの俺には結構な距離だけど、伯母さんのところには年下の従弟がいて、だからうちでは末っ子で、危ないからお前は手を出すなだとか、まだ小さいから向こうで遊んでろだとか、とにかく軽く邪魔者扱いされる俺が、伯母さんのところにいる時だけは兄体験が出来る。
 それがすごく嬉しかった。
 些細なことと言えばそうなんだけどさ。
 久々の伯母さんの家は、相変わらず従弟たちで賑やかで、あっという間に囲まれた俺は着いて早々、押し出されるようにして外に出た。
「なー、なにするー?」
「衛士と泥棒とか?」
「ねえねえ、花摘みしようよ」
「ええー、やだよ。なんかこう、もっと激しいのが良い」
「疲れるのはいやー」
 従弟たちが、あれが良いこれが良いそれは嫌だと揉めるのを喧嘩にならないように見守るのも俺の役目だ。口は挟まない。
 放っておいても何をして遊ぶかはそのうち自然と決まるし。
 でもさすがにあんまり激しいのは止めるけど、激しい遊びってなんだ。ところ変われば遊びも変わるってやつか。
 ま、命に関わるような遊びじゃなきゃ俺は何でも良いけど。
 全員の意見がまとまりつつある頃、ふと、別方向から視線を感じた。周囲に首を巡らせると、額に布を巻いた、四歳か五歳くらいの子が家の陰からそっとこっちを窺っている。
 もしかして混ざりたい、のかな。
 俺はちょいちょいと従弟の肩を指で突いた。
「な、あの子は?」
「え? あー、あいつ、人見知りだからなあ……呼んだら来るかな」
「声掛けてみる?」
「ねえ、こっちおいでよ、一緒に遊ぼう!!」
 従弟が声を掛けると、一瞬驚いた様子を見せた後で、その子はぱたぱたとこっちに駆け寄ってきた。
 なんだ、人懐っこい子じゃないか。
 と思ったのも束の間、従弟たちよりも小さなその子は俺から隠れるように従弟たちの影に隠れた。さっきみたいにひょっこり覗いた顔だけがこっちを見ている。
 怖がられてるのか、これは。
 人見知りだって言ってたもんな。
 どうやったら上手く仲良くなれるんだろう。
 どんな言葉を掛けたらいいのか戸惑っていると、従弟に思い切り背中を叩かれた。
「怖がんなくてもこいつは無害だから安心しろ」
「そうだよ、体は大きいけど気は小さいから」
「殴っても蹴っても大丈夫だし」
「こう見えても年上だからそれなりに頼りになるよ」
「疲れたら乗り物代わりに使えるぞ」
 おい、お前ら。
 言いたい放題だな。
 いつもなら怒鳴って、そのまま追いかけっこ開始、って流れになるんだけど、ここで俺が大きな声を出すと、ちっこいのが怯える気がする。
 よ、よし、ここはひとつ、我慢だ。大人として――まだ子どもだけど、この中じゃ一番年上だし、ぐっと堪えよう。お兄ちゃんなんだから。
 笑顔が引き攣るのは仕方ないことだよな。
 じっと丸い目が探るようにこっちを見ていたかと思うと、おずおずと、でもちゃんと前に出て来てくれた。
「えーと……よろしくな」
 手を出すと、少しもじもじしてからちっこいのは俺の手を握った。握り返すと、面映そうに笑う。
 よし、これで友達。
「お前、怪我でもしてるのか?」
 額に巻かれた布を指差すと、ちっこいのは一度頷いてから首を振り、けがじゃないけどへんなあざがあるの、と小さな手を額に当てた。
 痣か。あんまりそういうの詳しく聞くのは駄目だよな。多分、こいつも気にしてるんだろうし。
 でもちょっと可哀想だなと思う。目とかまんまるで可愛いのに。別に痣があるからどうって言うんじゃないけど。無いに越したことはないよな。
「で、何するか決まったのか?」
「かくれんぼ!!」
「いいけど……あんまり遠いとことか危ないとかは駄目だぞ」
「分かってるって!!」
「じゃあグレオニーが魔物な!!」
「隠れろー!!」
「あ、こら!!」
 勝手に魔物役にされた。
 まあいいか。この中じゃ俺が一番お兄さんなんだし。俺がやってやるのが筋ってもんか。
 ぎゃあぎゃあ騒ぐ声を聞きながら近くにあった木に腕と顔を押し付ける。
「もういいかー?」
 大きな声でゆっくり十まで数えて尋ねると、まーだだよと、もういいよが入り混じって返って来た。
 もう少し待ってやるか。早く探し始めて後でぎゃあぎゃあ言われても困るし。
 またさっきと同じように十数えてから聞くと、今度は、もういいよー、が揃った。
 じゃあ探しに行こうと振り返った先の繁みから、布の端が時々見え隠れしている。
 あれ、一番ちっこいの、だよな、絶対。
 多分風が吹いてるせいだとは思うけど、そんな簡単に見つけていいのか? あいつはあいつなりに一生懸命隠れてるわけだし。
 しばらく悩んで、とりあえず見て見ぬフリをすることに決めた。
 だって何か可哀想だろ。
 だから従弟たちを何人か見つけてから――と思ったのに、あいつら上手く隠れやがって。まさか木の上とかないよな。
 あちこち探して歩いている間もちっこいのがいる繁みが気になってしょうがない。長いこと一人にするのは不味いだろ。あいつ、人様のうちの子だし、一番小さいし。
 やっぱり先に回収しておこう。
 いかにも、探してます、って言う空気を出すためにわざと近くの繁みをがさがさ引っ掻き回しながら徐々に近付いて、後ろから、ぽん、と軽く小さな肩を叩いた。
「見つけた」
 ちっこいのは勢い良く俺を見上げ、、それから、さいしょ?、と首を傾げた。
 あー、やっぱり気にするよな。見つかった順。
「最初。でも上手に隠れてたな。すぐには分からなかった」
 嘘は苦手だ。でも時には嘘を吐かなきゃいけないこともある。それも上手な嘘を。
 いつも兄ちゃんたちがするみたいに、頭を撫でてやると、くしゃくしゃの髪のままでちっこいのは嬉しそうに笑った。
 その満開の笑顔に俺もつられて笑う。
 下手したら泣かれるかな、と思ったけど、バレずに済んだみたいだ。
 小さな手をしっかり握り、足元に気を付けながら従弟たちを探す。
「あ、そこ木の根っこ出てるから、足引っ掛けないようにな」
 うん、と頷いたちっこいのが、俺と手を繋いだまま地面からはみ出した木の根の上に乗り、それから軽く飛んで両足で降りた。
 どこか誇らしげに俺を見るのに、笑って答える。
 可愛いよな、こいつ。俺にも弟がいたらこんな感じだったのかな。もしそうだったら、すごく可愛がったのに。でも、父さんと母さんの年齢的に無理な相談だよなあ。俺でも結構ギリギリだったみたいだし。
 木の上やら、洞の中やら、とにかく知恵を振り絞って隠れた従弟たちを全員見つけ出す頃には大分日が傾きつつあった。
「グレオニーがぐずぐずしてるから、もう夕方じゃん」
「かくれんぼだけで終わっちゃったねー」
「ずーっとしゃがんで隠れたから、足痛ぇ」
「グレオニー、探すの下手だよ」
「はいはい、俺が悪かった、俺が悪かった」
 ぶつくさ文句を言うのを連れて、適当に謝りながら森を出ると、ちっこいが隠れてた家の前で、柔和な笑顔をした綺麗な女の人が俺たちに向かって手を振っているのに気付いた。
 もしかして、と俺がちらりと繋いだ右手の先を見るのと、小さな体が走り出したのはほぼ同時だった。かあさんだー!!、と叫んだ隣のちっこいのが、繋いでいた手からするりと抜け出す。
 やっぱりあいつの母さんだったのか。
「あ、おい、走ると転……」
 言い終える前に豪快に転んだ。
 あーあ、言わんこっちゃない。あれは助け起こしに行くべきなのか? でも一人で起き上がれない年でもないし、あんまり過保護なのは良くないよな。でも、あいつ、俺よりずっと小さいし。泣くかもしれない。
 俺が迷ってる間にちっこいは立ち上がり、転けた拍子にずれたらしい布を両手で押さえたまま、また走り出した。勢いそのままに突っ込んで行ったちっこいのを、笑顔で受け止めた女の人がこっちに向かって頭を下げるから、俺も慌てて頭を下げた。
 小さな体が夕日の中でこちらを向く。
 忘れ物でもしたか?
 咄嗟に周囲を見回した俺に、またね、お兄ちゃん!!、と高い声が叫んで手を振った。
「!! お、おう、またな!!」
「お兄ちゃん、だって」
「グレオニーのくせにな」
「グレオニーなのにね」
「う、うるさいな!! 年だけなら立派にお兄ちゃんだろ!!」
 お兄ちゃん、か。
 従弟たちはみんな年齢関係無く呼び捨てにするから、なんかちょっと照れ臭いって言うか、くすぐったいって言うか。
 でも悪くない。
 その日は伯母さんの家に一泊して、翌日、俺は父さんと持たされた大量の土産と一緒に自宅に戻った。
 あ、そう言えば、あのちっこいのの名前、聞きそびれた。
 でもまあ、あれが最後ってわけじゃないし。
 また今度会った時に聞けば良いよな。

[ 完 ]