「冠を持つ神の手」の感想やら妄想やら色々ごった煮です。
タイトルが思いつかないときはどうすればいいのか
2014年01月13日 (月) | 編集 |
↓畳んでるSSもどきの説明

!! 反逆者ED(+グレオニー愛情ルート+ヴァイル友情ルート)前提 !!

衛士祭没案 その1の4
流血とかはないけど、読んでて楽しい話ではないと思います。


はい、終わったー、終わったよー!!
グレオニー生存の可能性を探ったら別の人に死亡フラグが立ったという残念な例です。
衛士出てこないのもいい加減にしろよ?、というレベルで衛士の存在感がない。
え い し と は な ん だ っ た の か 。
ほ、ほら、だから衛士祭には出さなかったんよ。
正しい判断だったでしょう? ね、ね?
ここだけの話、まだ他に微妙な話もあるんだな、これが。
HAHAHAHAHAHA!!!!!11!!


私の脳内在住の反逆者EDレハト様(↑SSとは別人で、メーレさんのところで筋肉衛士パラダイスを作っている方のレハト様です)が、私が王様になった暁には

国技を相撲にします!!!!
(※ただしデブは除く)

とマニフェストを掲げ始めて私は一体どうすればいいのか。
あのレハト様、筋肉フェチだからな。
御前試合が御前相撲になるのかそうか……。
観戦者と出場者の距離的に双眼鏡や望遠鏡が驚異的な進化を遂げそうだ。


拍手ありがとうございます。
最近ロクな妄想が浮かびません(゜-゜)<怖い……私のせいでみんな不幸になるの……





 夜 (4)

 グレオニーは夜明け前に帰した。
 彼はぎりぎりまで側にいると言い張ったけれど、王の勅命の元に処刑される罪人の部屋で朝を迎えさせるわけにはいかない。一緒にいたいという気持ちだけで私には勿体無いほどだ。
 いつも通りに顔を洗い、髪を梳き、身支度を整え、そして迎えた処刑時刻。
 天候はいっそ愉快なほどの土砂降りで思わず笑ってしまう。
 扉を護っていた衛士たちに護送され、人目を避けることも無く処刑場へ向かう。もう私は誰に見られても良い。むしろ多くの人の目に留まらなければならない。擦れ違う誰もが反乱を企てた罪人の顔を覚えているように。
 眉根を潜め、明らかな悪意を持ちこそこそと囁きあう人々の前を通り過ぎ、やがて決められた者たちしか立ち入れない区画へと足を踏み入れた。天井と壁以外に何もない空間に複数の靴の音だけが交じり、ぶつかりあう。
 長い長い回廊の先、処刑場の門へと続く場所で待っていたのはヴァイルだった。その付近にいる護衛の数は極端に少ない。
 反逆者の頭領を待っているのも非常識だが、護衛の衛士もロクにつけないとは無防備過ぎる。
 ヴァイルの我儘に付き合わされている面々に同情しつつ、私は彼から少し離れたところで足を止めた。
 王を無視して行くわけはいかない。
「思い残すこととか、言い残すこととか、ない?」
 沈んだ声に首を振り掛けて、思い留まる。
 そう言えばヴァイルに言っておくべきことがあるのを忘れてた。
 ヴァイルのお節介。
 小さく呟くと、ヴァイルが唇を尖らせた。
「それは悪ぅございいましたー」
 でもありがとう。
 笑ってそう付け加えると、ヴァイルは浅く唇を噛んだ。
 それだけで彼がまだ迷っていると容易に知れる。ヴァイルには重い荷物を背負わせてしまった。王として仕方のないこととは言え、申し訳なさは拭えない。
「……あのさ、レハト。幽霊で良いから偶には出て来てよ。そんでもって仕事手伝って。本当はさ、レハトにはここに残ってもらって、仕事手伝わせる気満々だったのに当てが外れちゃって、俺困ってんだから」
 それはヴァイルの優しい嘘だ。
 残念ながら王としてのヴァイルの評価を直接耳にする機会はなかったが、凡その見当はつく。性格そのままに、不正など許さず、公平な采配を振るう正しき王なのだろう。そうでなければヴァイルの足場は反乱の狼煙が上がった時点で瞬く間に崩れたはずだ。
 だからこそ私も何の未練もなく逝けるのだが。
 とりあえず、その求めに対する返事は決まっている。
 考えておく。でもヴァイルのところに行く前に彼のところに寄るから、ヴァイルに余り時間は割けないかも。
 ヴァイルの場違いとも言える我儘に肩を震わせながら答えると、彼は不満げに顔を歪めた。
「友情より愛情? レハトの薄情者」
 女ですから。
 さらりと返すと、軽く肩を竦めてからヴァイルが吹き出した。つられて私も思わず声を上げて笑ってしまう。
 こんな毎日が以前は確かにあった。
 でも今日はあの日々の延長じゃない。
「ヴァイル様、お席の方へ」
「分かってる。それじゃあ……またね、レハト」
 それには答えず、私はヴァイルとは逆の方へ向き直り、少しだけ笑った。遠ざかる足音に口内で呟く。
 またね、ヴァイル。
 神の国で待ってるから。
 ヴァイルの着席を待ち、門がゆっくりと開かれる。
 門をくぐる前に護送の衛士たちから執行役の衛士たちへと私の身柄は引き渡され、彼らに誘導されるまま、様々な声でざわめく処刑場に足を踏み入れた。
 一歩踏み出した瞬間に頭から爪先までずぶ濡れになる。けぶるようなの雨の中、それでも私は居並ぶ観客たちの中にグレオニーの姿を探す。
 彼は来てくれていた。
 約束通り。
 グレオニーとはもう二度と会えない。私は選定印により神の国へと導かれ、神の御元から人の世へと戻ることはもうない。
 これが見納め。
 ヴァイルの声が処刑場に響く。
 罪状と私の名前が雨粒に吸い込まれる。
 両腕を衛士に引かれ、処刑台へと上がった。
 ああ、もうすぐ終わる。何もかも。リタントはヴァイルの手で正しい姿へと還るのだ。
 首を乗せると、音も無く目隠しがされる。
 思い起こせばそう悪い人生でもなかった。
 母と二人きりで始まり、その母を失い、ローニカによって城へ連れられ、サニャやヴァイル、数え切れないほど沢山の人と出会い、そして――私は恋をした。
 恋をして、愛を告げて。
 少しばかり道を踏み外したけれど、私の想いは報われた。
 ここへ来て良かったと思う。
 何より、グレオニー。
 貴方と出会えて本当に良かった。

[ 完 ]