「冠を持つ神の手」の感想やら妄想やら色々ごった煮です。
トイレとトレイって似てるよね!!
2013年11月29日 (金) | 編集 |
↓畳んでるSSもどきの説明

!! 前提なし(強いて言うなら、グレオニー友情verBED) !!
レハト様:女性/一人称[私]/not王/衛士
視点:グレオニー
「花音」の幕間部分(5と6の間。なので5.5表記)。
サニャも友情EDを想定しているのでしれっとタメ口です。


途中なぜかトレイをトイレと打ち込んでた犯人は私です。
サニャがトイレを持ってるとか意味が分からないね!! まったくだね!!
それもこれも、トレイとトイレが一文字違いなのが悪い。
私は悪くない。

投票終わりましたねー。
最初はグレオニー愛情Aに入れてたんですが、途中でその下に愛情Cがつけているのを発見し、そしてさらにルー様と競っていることに気付き、いつの間にか敵がローニカちゅっちゅだという事実に驚愕を隠せない状況でひたすら愛情Cにつぎ込んでました。
え? 1位と2位の争い?

馬鹿を言え!!
万年4位に上位勢のそんな争い関係あるとでも思ってるのか!?
4・5位を連取するほうが余程大事ではないか!!


とりあえず、4・5位連取に成功したので満足です。
と思ったら、総合順位だと10位以内にグレオニー関係のEDが3つ入ってるんですね!!
やったね、グレオニー!!

しかし、愛情Bの人気のなさよ……。


拍手ありがとうございます。
今日も妄想しています。グヘヘ。





 音 ・・・ <幕間>5.5

 本当に手の掛かる弟分だ。
 男に告白されて動揺した挙句、訓練場にも夕飯にも現れないのはまだしも、ローニカさんやサニャちゃんまで困らせるとか。
 血縁関係なんて全くないのに、変なとこだけ俺に似てるから困る。長く一緒にいたせいか?
 大体、何をそんなに思いや悩んでるのか分からない。
 答えは二つに一つじゃないか。
 溜め息混じりに現れた俺を、サニャちゃんがまるで助けを求めるような目で見上げてきた。
 おい、どれだけ手を焼かせてるんだ、レハト。
「グ、グレオニーさーん。レハト、おかしいの。絶対絶対おかしいの。きっと病気なのに、お医者様はいらないって言って、それでそれで」
「あー、うん。大体話は聞いてるから。今、会えるのかな?」
「聞いて来る!!」
 サニャちゃんは慌しく奥へと引っ込んだかと思うと、ものの数秒で戻って来た。
 その両肩がちょっと可哀想なくらい落ちているところを見ると、グレオニーには会いたくないだとか何とか言ってごねたんだな。
 一丁前に我侭言いやがって。
 兄ちゃんがそんなことで引き下がると思ったら大間違いだぞ。
「グレオニーさん、その……」
「会いたくないって言ったんだろ? じゃあもういいや」
「え……あの、その……って、グ、グレオニーさん!?」
 しょんぼりとしたサニャちゃんの横をさっさと通り抜ける。慌てたように手を伸ばし俺を止めようとするサニャちゃんに、片手を軽く振って笑って見せた。
「いいから、いいから。多分仮病だし」
「け、仮病って……」
 戸惑うサニャちゃんの肩を軽く叩いてレハトの寝室の前に立つ。
 ローニカさんが止めに来ないところを見ると、きっとローニカさんも仮病を疑ってたんだろう。
 あー、何か、中からばたばた聞こえる。
 さては慌てて寝台に飛び込んだな。
「レハトー、入るぞ?」
 駄目!!、と叫ぶ声が聞こえたけど知ったことか。
 部屋の主の意向を完全に無視し、扉を開け――ようとしたけど開かない。
 え? 開かない? 何でだ?
 何度か挑戦すると、少しだけ扉が開き、開かなかった理由を教えてくれた。
「……レハト! やっぱりお前元気だろ!!」
 扉の前に長椅子やら何やらを移動させる体力のある奴が病気なわけあるか。
 しかし、これは体力勝負だな。腹を括り、何度か体当たりを繰り返していると、漸く人一人通れるだけの隙間が出来た。
 一体短時間の間にどれだけ積み上げたんだ……。
 足場を確かめながら何とか中に侵入すると、いらない手間を掛けさせてくれた張本人は頭からすっぽりと毛布を被って寝台で丸くなっていた。
 何となく寝台が斜めな気がするけど、もしかして寝台まで動かそうとしたのか。呆れるやら感心するやら。
「こら、サボり魔。兄ちゃんに顔くらい見せろ。あと、話は大体分かってる。だからって仮病使ってサボって良いって話じゃないだろ?」
 訓練場には顔が出し難い、とくぐもった声が反論するけど、それはどっちかと言えばフェルツの台詞のような。
 まあ、フェルツは気にした様子もなく毎日真面目に働いてるから、顔を合わせたくないならレハトがサボるのが正しかったわけだけど。
 レハトが包まっている毛布を掴んで引っ張ると、中のレハトが剥がされまいと抵抗する。
「気持ちは分からないでもないけど、ずっとサボり続けるわけにはいかないだろ。それとも顔も見たくないほどフェルツのこと嫌いか?」
 毛布がもぞもぞと動く。
 激しく分かりにくいけど、恐らく首を横に振ったんだろう。
 レハトがフェルツを嫌ってないのは分かりきってるし。
「大体、好きだって言われて何が不満……」
 言い終えるのを待たず、布の塊が、グレオニーの無神経!!、と叫んだ。
 かと思うと、毛布の隙間から恐るべき早さで飛び出てきた足が、見えてないはずなのに的確に俺を狙って動く。
 間一髪避けたけど、なんでその状態で脇腹狙えるんだ。
「俺は事実を……こら、足しまえ!! はしたない!!」
 仮にも大人の女が兄代わりとは言え、易々と男に生足を晒して良いのか。
 ぴしゃりと足を叩くと、戦意を喪失したのか、痛い、酷い、と文句を垂れつつ足は引っ込んだ。
「次にやったら、本気で引っぺがすからな。で、何だっけ……ああ、そうだ。やっぱり仮病はずるいと思うぞ、俺は。フェルツに好きだって言われたんだろ? なら答えればいいだけじゃないか。好きか嫌いか。自分で言い難いんだったら、俺が伝えても良いし」
 何とかレハトを表に引っ張り出そうと格闘していると、背後で、ガチャン!、と陶器がぶつかり合う派手な音が響いた。
 何事かと振り返るとサニャちゃんが立っている。
 あ、ああ、なるほど、サニャちゃんが茶器の乗ったトレイを置いた音か。それにしちゃすごかったけど。
 サニャちゃんは無言のまま、トレイなんてそっちのけで寝台に近付いたかと思うと、毛布に包まったままのレハトの尻を、これまた豪快に叩いた。
 うわ、俺にはあそこまで出来ないな……。
「レハト、出てきなさい!! 仮病だなんてどういうこと!? すごく心配したのに……どうして本当のこと、言わなかったの!?」
 目を吊り上げたサニャちゃんは、男の俺なんかよりよっぽど怖い。
 その証拠にぐずりながらも起き上がったレハトは言われなくともなぜか正座までしている。
 こ、これが下に弟がいる人間と末っ子の差か……。
 少し見習おう。
 サニャちゃんの剣幕に圧されたのか、頭から被った毛布の隙間から顔だけ覗かせたレハトは、衛士には私のこと弟扱いする人が多いしそういう風に見られてたなんて全然思ってなかったから、とかなんとかもごもごと言い訳を並べ始めた。
 要するに、衛士は全員兄――多分ハイラは除く――みたいな感覚でいたところに、不意打ち食らって動揺したってことで良いのか?
「だからってサボることないだろ」
「そうだよ。フェルツさんにはきちんとお返事したの?」
 レハトはふるふると首を振った。
 グレオニーはどうしたら良いと思う?、と細い指先に服を捕まれた上に、頼りきった目で見上げられて言葉に詰まる。
 俺、この目に弱いんだよな。
 でも表情を見る限り、完全に好きだろ、フェルツのこと。それを指摘するとそれはそれで厄介なことになりそうと言うか、レハトが意固地になりそうだからな。下手なことは言わないに限る。
「えーとだな……それは……レハトが決めることだから」
 レハトはぐすりと鼻を鳴らし、そっぽを向いた。不満そうに尖った唇が、分からないから聞いてるのに、と呟く。
 いや、ものすごく分かり易いけど。自分では分からないもんなのか、こういうのって。
「あ、でも一つ言うなら、フェルツは掛け値無しに良い奴だから」
 そんなの知ってる、とレハトはまたすっぽり毛布に潜ってしまった。
 この分だと今日はもう無理か。
 フェルツもその場でとっ捕まえて返事させればいいのに、放っておくからこうなるんだ。あいつの場合、そもそも返事を貰う気がなかったのが問題な気もするけど。
 頭痛い、とぼやくレハトを軽く叩く。
 早く解決しないと、考え過ぎでそのうち知恵熱でも出そうだな。
「じゃあ、とりあえず……そうだな、三日後、また迎えに来るから、それまで良く考えろ。で、訓練場に顔出して、フェルツの顔見て決めろ。それでいいだろ?」
 良くないー、とレハトが半泣きで抵抗するけど無視だ、無視。
 これに逐一付き合ってたら進む話も進まない。
「任せて、グレオニーさん。お支度は整えておくから」
 力強く請け負ってくれたサニャちゃんに頷き返すと、毛布の中から、助けてローニカ!!、と悲痛な叫びが飛び出した。
 が。
「レハト様、世の中には諦めが肝要なこともございますよ」
 助けを求めたローニカさんにまでそう諭され、レハトは唸りながら完全に寝台に沈んだ。

[ 完 ]