「冠を持つ神の手」の感想やら妄想やら色々ごった煮です。
【ゆるぼ】口ドングレオニー
2013年09月03日 (火) | 編集 |
↓畳んでるSSもどきの説明

!! ヴァイル憎悪verB+グレオニー愛情verAED前提 !!

グレオニーに向かって土下寝なう。
流血とかはないけど、読んでて楽しい話ではないと思います。
※前の憎悪関係のSSとは何の繋がりもありませんヤッフー


(゜Д゜)ハッ

わ た し は な に を し て い る の だ ろ う 。

何者かが私の体を乗っ取りいつの間にかこんなSSを書いた上にブログにうpしていた。
誰だ、誰なんだ。
私の意識を乗っ取ったこの両手に宿りし魔の正体は……!!
私にはこんなSSを書いた覚えなんてない!!
(嘘ぴょーん★)
なんかもう、本気で憎悪党のバナーでも貼った方がいいんじゃないかという気がしてきたが私はそれでもグレオニー党員であることを諦めない!
諦めないぞ!!
石に齧り付いてでもグレオニー党員でいてやる!!
(※いしごとおくじょうからつきおとしたりちかこにどぼんしたりおへやにとじこめたりするのはやめてくださいしんでしまいます)


こんなところで、【ゆるぼ】についてですが。
グレオニーくん。
偶には強引に理性ぶっちぎってレハト様に迫るとか、押し倒すとか、なんか出来ないのかね。
と思いましたが、ここに駐在しているグレオニーくんは比類なきヘタレオニーなので無理でした。
相手がレハト様なら何されても「ありがとうございます!!」、大概のことは許してしまうヘタレオニーなので無理でした。
俗に言う壁ドン(注:決して「うるせえ、静かにしやがれ!!」と隣室から壁を叩かれるアレではありません)とかさー。
見てみたいのよー。よーよーよーほー。
や、さすがに蝉ドンはどうかと思うからいらんけど。
欲を言うなら、世に名高い口ドンをだな!!
やってみないかね、グレオニーくん!!
強引さを煎じて飲ませたいくらいだけど、誰の爪の垢が最適なんだろう……。
ここはやはりドゥナ……いや、なんでもない。なんでもないんだ。
ティン様の爪の垢でも飲ませれば、いざという時に選択肢を消すという荒業を見せてくれませんかね。


拍手ありがとうございます。
別に長文でも全然問題ないのです。
お返事はまた今度~。





 方

 今が何の月の何の日なのか、私には良く分からない。
 けれどそれで良かった。今日が何の月の何の日か分かったところで、私の置かれた境遇にはなんら影響を及ぼさないのだから。
 勿論、この塔へ幽閉された当初は話し相手もいない、ただ生き長らえるだけの生活に絶望したこともあるけれど、今は彼が側にいる。
 小さな机を挟んだ向こうに座り、優しい笑みを浮かべて私を見つめるグレオニーに微笑み返した。
 最初は夜だけだった。夜中に目が覚めるといつの間にか私の側にいて、再び私が眠りに落ちるまでずっと見守っていてくれる。朝にはいなくなってしまうのが寂しかったけれど、まるで私の寂しさや心細さに呼応するように、気が付けばいつでもグレオニーは側にいてくれるようになった。
 どこから来ているのかなど私は知らない。
 グレオニーがどういう経路でここまで忍んで来てくれているのか、知る必要などないからだ。ただ彼がこうしていてくれるだけで良い。それ以上は何も望まないし、詮索もしない。
 ここで再会してからのグレオニーは一言も喋らなかった。少し彼の声が聞きたいとも思うけれど、話し声で扉の外を護る衛士に彼の来訪が知られては困るから仕方ない。そんな彼に合わせて私も出来るだけ話さないようにし、どうしても聞きたいことがある時は、はいかいいえの、首の振りだけで答えられる質問を小声で尋ねるのが二人の間の暗黙の了解になっていた。
 とにかく、彼の訪れにより私の生活は一変し、一気に華やいだものになったことは言うまでもない。
 今日もグレオニーのためにお茶を淹れ、彼の顔を見ながら穏やかな午後の一時を楽しんでいると不意に扉の外がざわつき始めて、思わず眉を潜めてしまう。
 どうしてグレオニーがいる時に。
 ここを堂々と訪れる人間など決まっている。
 ヴァイルだ。
 だが、急なヴァイルの訪れにも慣れている。
 グレオニーを見ると、彼は小さく頷いて立ち上がりどこかに姿を消した。
 これで良い。これで大丈夫。
 これでもうグレオニーはヴァイルには決して見つからない。
 そのことに安堵するのとほぼ同時に、何の前触れも無く扉は開かれた。己の持ち物の状態を確認するのに、持ち物の意志など関係ないとでも言うのだろう。
 それにももう慣れたが。
「元気そうじゃん」
 目が合ったヴァイルが開口一番、わざとらしい抑揚を付けた声で、まるで予め決められていた台詞のようにそう言う。
 私は椅子に座ったまま何も答えない。
 答えないのが最もボロが出ない方法だと気付いて以来、出来るだけそうすることにしていた。何にも興味がない、別に誰がどうなっても良い。そういう姿勢をずっと貫いていれば、いずれ私の相手にも飽きていなくなる。
 心を鎮め、ヴァイルの声を閉め出す。
 一刻も早くいなくなれば良いのに。
 そうすればまたグレオニーと一緒にいられる。
 早く、早く。
 私の願いと裏腹に、ヴァイルはなかなか去ろうとはしなかった。そんな中、ふと、二人分の茶器に目を留めたヴァイルが、口元に嫌な笑みを浮かべる。
「……またこんなことしてたわけ?」
 私の分ではない、もう一人の分の、中身が綺麗に残ったままの茶器を手にしたかと思うと、大きな動作で壁に投げ付けた。茶器は壁に当たった衝撃で割れ、無残な姿で床に転がる。
 勿体無い。まだ使えるのに。
 ヴァイルが癇癪を起こすのにもいい加減慣れたが、毎度毎度物に当たるのは如何なものか。
 押し殺した溜め息を抱えて割れた茶器を拾う。
「俺、前に言ったよね。まさか、もう忘れた?」
 何の話かさっぱり分からない。
 確かにここを訪れるたび、ヴァイルは色々な話していくけれどその殆どが私には関係ない。外の世界で何が起こっているかなど、今の私には聞くだけ無駄な話だ。
 そう、あの事を除いては。
 一瞬その時のことが脳裏を過ぎり、私は体を震わせた。
 思い出してはいけない。思い出さない方が良い。思い出したところで、失うものはあっても何一つ得るものはない。
 不意に指先が震えだし、ぶつかった破片と破片が音を立てる。
「もう一度、言おうか?」
 いたぶる声音に指先の震えが一層酷くなる。
 聞かなければ良い。いつものように、閉め出してしまえば良い。ずっとずっとそうしてきたのだから。
 あれ以来、ずっと。
「レハトの、大好きな、あの衛士は、もう……」
 言わないで!! 聞きたくない!!
 わざと一語一語区切るように話すヴァイルに、咄嗟に手元の茶器の破片を鷲掴んで投げ付けた。尖った角が掌に刺さって傷むけれど、そんなことを気にしている余裕はない。ヴァイルの口を閉じさせることの方がよっぽど重要だ。
 私は知らない。
 何も知らない。
 何も聞いてない。
 ヴァイルが服を払うと、引っ掛かっていた細かな陶器の破片がぱらぱらと床に落ちる。一瞬で殺気だった護衛たちを片腕で簡単に制すと、ヴァイルは満足そうに笑った。
「なんだ、分かってるんじゃん」
 暗い目で私を暫く見下ろし、ヴァイルはそれ以上何も言わずに踵を返した。ヴァイルの足音に、扉の鍵の音が続く。
 ヴァイルの言う通りだ。
 本当は分かっていた。
 グレオニーがどうして何も喋らないのか。
 グレオニーがどうしてお茶に口を付けないのか。
 グレオニーがどうして簡単にここへ来られるのか。
 不思議なことは沢山あったのに、その全てに目を瞑っていた。
 グレオニー、グレオニー。
 名前を呼ぶと、彼はいつものようにどこからともなく姿を見せる。
 ごめんね、ごめんなさい。
 全部私のせいだ。貴方を巻き込むつもりなんて少しも無かったのに。
 ごめんなさい。
 それでも一緒にいたい。側にいて欲しい。一人はとても寂しいの。
 ごめんなさい。
 こんな我儘、貴方が聴く必要なんてないことも分かってる。
 ごめんなさい。ごめんなさい。
 繰り返す私に、グレオニーは困った顔で首を振り、幼子をあやす様に頭を撫でようとしてくれる。
 動いた唇が、側にいます、とそう刻んだ気がした。

[ 完 ]