「冠を持つ神の手」の感想やら妄想やら色々ごった煮です。
詰めるとか詰めないとか
2010年04月27日 (火) | 編集 |
↓畳んでるSSもどきの説明

!! グレオニー愛情verAED前提 !!
婚約中。
レハト一人称:私
グレオニー:通常口調
またしてもリタント的食事事情は無視。
以前、レハト様に詰めたので今度はグレオニーが詰められる番です。


約束通り、 詰 め た ぜ 。
詰め込んでたら長くなった。
異常だろ、この長さ。
それもこれもグレオニーがぐだぐだ抵抗するから。
おまえは黙って詰め込まれてりゃいいんだよ!

前回に引き続きフェルツ攻略を考えたわけですが、どうしてかな、どうやっても攻略できんばい。
フェルツに片思い→グレオニーに相談、これはない。
グレオニーが愛情ルートに入ってないとしても、ない。
グレオニーに相談する=フェルツ本人にバレるフラグじゃないですか。
愛情ルートに入ってたら入ってたで、フェルツとグレオニーは今まで通りの関係ではいられないと思うのです。
で、結局バレる、と。
使えねえな、グレオニー。
だがそこがいい。
もういいよ、いっそレハト様を巡る決闘イベント起こせよ、二人で。
……いや、ダメだダメだ、決闘の場にフェルツが現れる気がしない。
「俺はそういう対象として寵愛者様を見たことないから」とかなんとか言って来ない。
例え好愛+35以上でも来ない。
フラれるレハト様しか幻視出来ない。
つまり、失恋して傷心のレハト様を慰めて結局グレオニーが美味しいところを持っていく=グレオニー愛情EDですね分かりま……分かりたくない!

そう言えば、グレオニーが鼻血を噴くネタを受信していたら、ruder様も鼻血ネタを受信していたらしいです。
鼻血電波送信しすぎだろ。

拍手ありがとうございます。
フェルツマスターがいらっしゃいましたら、是非攻略方法をお教えください。
お返事はまた次回ー。





 家 中 毒 症 状


 グレオニーが風邪を引いて寝込んだと彼の仲間の衛士から聞いた時は、正直耳を疑った。
 上半身裸のまま訓練場をうろうろしても病気一つしなかったグレオニーが風邪を引いたなどと聞かされて俄かに信じられるわけがない。だが嘘でも冗談でもなく、本当に寝込んでいるらしくここのところその姿は訓練場には見当たらなかった。
 別に風邪を引いてもいいのだ。
 彼だって人間なのだし、体調不良や病気をすることだってあるだろう。
 問題なのは、なぜ婚約者たる私がその事実を人伝に聞かされなければならないのか、だ。恐らく私に心配をかけまいとしてのことだろう。グレオニーの考えそうなことだ。それは分かる。
 けれどあるべき彼の姿がないことで私が心配するとは考えないのか。
 相変わらずの独り善がりで困る。そんな方向性の間違った優しさを愛しく思う私にも困ったものだが。
 何はともあれまずは見舞いだ。
 しかし立場上、気軽に衛士の営舎には入り難い。恋人の見舞いさえままならないとは寵愛者という身分は実に厄介なものだ。
 我侭を通してしまうのが一番早いのだが今以上にグレオニーの立場が面倒な事になり兼ねない。別の方法が良いだろう。
 いっそのこと面倒な手続きを全部振り切って、こっそり侵入してしまおうか。グレオニーの部屋の大まかな位置は分かっている。要は誰にも見つからなければいいのだ。
 思案に耽りながらも、じわりじわりと営舎に接近する。うっかり誰かに出くわした時には適当な理由を捏造するつもりだったが、まるで私の案を後押しするかのように営舎周辺は静けさに包まれていた。
 今日は天気が良いから――誰かさんが風邪で伏せっている影響が多分にあると思う――、衛士たちはそれぞれの持ち場や訓練場に出払っているのだろう。これは好都合だ。辺りを見回してもこちらを見咎めそうな人影もなく、私は易々と扉に近付いた。そっと開けて中の様子を窺う。有り難い事に、中も人の気配は遠い。
 お邪魔しますと小声で声を掛け、足音に気を配りながら、音を立てないように扉を閉めた。暫しその場で物音に聞き耳を立てる。遠くの方で僅かに音がするだけで、私の進入に感付いた様子はない。
 これならグレオニーの部屋まで楽に行けそうだ。
 初めて入る営舎に興味はあるが、余り探索に時間をかけては不味い。そろりそろりと歩を進め、話に聞いていたグレオニーの部屋と思しき扉の前まで移動する。
 問題はここからだ。
 ここが本当に彼の部屋かどうか定かではない。並んだ扉はどれも全く同じもので、表に名札が掲げられているとか、そういった来訪者に優しい配慮は全くなかった。無人ならまだしも、誰かいたらさすがに言い逃れ出来ないだろう。扉に耳を付けても残念ながら中の音は拾えない。
 一か八か賭けてみるしかないか。
 緊張にか乾いた咽喉に無理やり唾を捻じ込み、祈るような思いで私は扉を叩いた。じっと扉の前で息を詰めて耳を澄ませる。やや間を置いて、中から入室を促すしゃがれた声が聞こえた。
「……どうぞ」
 グレオニーだ。
 間違えていなかったことにホッとしつつ私は開いた扉の隙間から中へと滑り込んだ。
 部屋の中は思いの外整然としていた。もっと雑然とした雰囲気を想像していたのだが、これは以外だ。案外几帳面なのだろうか。
 つい室内の様子に見入っていると、咳き込む音が耳に飛び込んで来る。グレオニーの部屋の視察が目的ではなかった。念のため靴音を立てないよう気を付けながら寝台に近付き、横になっているグレオニーを覗き込むようにひょっこりと顔を出す。
「……え、ええ!? レ、レハト様!? ああ、そうか、俺夢見てるんだな」
 本物を目の前にして失礼な。
 ぷっとむくれて見せると、グレオニーが数回目を瞬かせた。夢などではなく現実に私がいるのだと解って欲しくて、グレオニーの額に自分の額を当てる。それほど熱くないが、下がったとも言い切れない。小康状態ということか。
 グレオニーは未だに現実をきちんと認識していないのか不思議そうな顔だ。かと思うと、妙にまじまじと私の顔を見つめる。
「あれ、もしかして本物……って、えええええ!? な、ななななななんでっ! なんでここにっ!!」
 静かに。
 余り騒ぐと何事かと衛士たちが駆け付けて来ないとも限らない。飛び起きたグレオニーの口を慌てて手の平で塞ぐ。それでも手の中でグレオニーがもがもが口を動かすものだから、くすぐったくて仕方ない。くすぐったさにくすくす笑うと、漸くグレオニーが黙り、再度同じ質問を口にする。
 そんなに疑問に思うようなことではないのだが。
 単にグレオニーが心配で様子を見に来たのだと告げると、当惑したように眉尻を下げた。
「一体どうやって……」
 堂々と正面から入ったに決まっている。さしもの私も窓や露台から進入しようとは思わない。それにそちらの方が余程見つかる可能性が高いではないか。おまけに見つかれば正面突破より格段に恰好が悪い。
「そりゃそうですけど」
 腑に落ちたのか落ちてないのか、グレオニーは語尾を曖昧に濁す。
 私の話しはどうでもいいのだ。そんなことよりちゃんと食事を取り、薬を飲んでいるのか。
 畳み掛けるように問うと、グレオニーは普段よりやや顔色が悪いものの見慣れた笑みで、大丈夫だと請け負った。こんなことで見栄を張る人ではないから、その辺りは安心しても良いのだろう。
 その笑顔に胸を撫で下ろし、そっと投げ出されている手を握った。目と目が合い微笑みを交わしていると、私の手を離れたグレオニーの手が静かに私の頬を撫でる。
 その指が窺うように私の唇に触れた瞬間、扉が三度鳴った。
「入るよ」
 宣言と同時に扉が音を立てる。
 部屋を出て行くだけの時間はない。しかしこのまま見つかって良いはずもなく、咄嗟に隠れ場所を探し視線を動かすが、人一人が入れそうな場所や場所は見当たらなく、こうなったら寝台の下にでも滑り込むしかないだろうかと覚悟を決めた時、不意に伸びてきたグレオニーの手が恐ろしい強さと勢いで私を寝台の中に引きずり込んだ。
「狭くて申し訳ないですが、少しの間だけ我慢して下さい」
 早口でそう捲くし立てたかと思うと、手早く寝台を整える音が続いた。
 どうやら何としても私を隠し通すつもりらしい。一つ寝台に一緒にいるところを見つかるの方が余程不味いと思うのだが。だが、こうなった以上仕方がないと私はグレオニーに折り重なるようにして息を潜めた。
「グレちゃん、生きてる? ……って、あれ?」
 運が悪い。寄りにも寄ってハイラとは。上司に進言する可能性がない代わりにバレたら全力でからかってくるに決まっている。
 私は呼吸をするのにも細心の注意を払いながら耳を済ませた。
「……何か隠してる?」
「い、いや別に誰も匿ってないけど」
 グレオニーの馬鹿。それでは如何にも、誰か匿ってますと白状しているようなものではないか。実際そうなのだが。隠すつもりならもっと上手くやってくれなければ困る。
「ふーん。誰も、ねえ。ま、そういうことにしておいてあげてもいいけど」
 かたん、と何かを置く音が極近くで聞こえ、私は一層息を潜めた。
「じゃ、お大事に」
 言い様ハイラが強く掛け物を叩いた。たったそれだけのことだが、ハイラが全てに気付いていることを証明している。言いたいことは山とあれど飛び出すのも気が引け、唇を噛むことで何とかやり過ごす。
 響く足音が遠ざかり、それに扉の閉まる音が続く。ほっとグレオニーが安堵の息を漏らすのを合図に掛け物を跳ね退けた。
「レハト様、気持ちは嬉しいんですが、やはり見つかる前に戻った方が」
 今はそんなことはどうでもいい。大体ハイラはとうの昔に私の存在に気付いていた。その証拠にわざわざ人の尻を狙って叩いて行ったのだ。一息に主張すると、グレオニーが宥めるように私の頭を撫でた。
 布越しとは言え可愛い婚約者の尻をいとも簡単に叩かれて腹が立たないのか、この男は。
 一瞬思い切り脇腹を抓ってやろうかと思ったが相手は仮にも病人だ。今日は水に流しておこう。
 寝台を下り、気を取り直してハイラが運んで来た小さな鍋を開ける。ふわりと食欲をそそる良い香りが辺りに広がった。粥を匙で掻き回し、少しだけ覚ましてから掬う。
 それでもまだ熱いだろうことは立ち上る湯気で容易に分かる。
 細く息を吹きかけ表面の温度を下げた。中はまだ熱いだろうが我慢してもらう他ない。匙の中身が零れないよう下に手を添えながらグレオニーの口に近付ける。
「え……え、いい、いいですから! 自分で出来ますからそこまでやってもらわなくても!!」
 何を言う。出来る出来ないの問題ではない。病人は素直に看病している者の言う事を聞くものと相場が決まっているのだ。
 四の五の言わずに口を開くよう促すがグレオニーは頑なに口元を隠す。そんなに私に食べさせられるのが嫌なのだろうか。だとしたら少し悲しい。
「いやだから、あの……あ、く、口移し! 口移しだったら食べますけどそれ以外は自分で」
 だから匙をこっちに寄越せ、と目が訴えている。
 つまるところ私は今現在二択を迫られているわけだ。匙をグレオニーに渡して自分で食べさせるか、それとも私が口移しでグレオニーに食べさせるか。
 馬鹿馬鹿しい。こんなの二択になるはずもないのに。
 グレオニーが私の手から匙を取り上げる前に、私は匙を口に運んだ。ほの甘い味と柔らかな触感が口内に広がる。
 美味しい。
 だからと言って私が食べてしまっては意味がない。少し引き攣ったグレオニーの頬を両手で挟む。
「え……あ、ちょ、レ、レハト様? ご、ごめん、ごめんなさい俺が悪かっ」
 問答無用。自ら希望したくせに往生際が悪い。
 寝台の上で逃げ場がないグレオニーが押し留めようとする腕を擦り抜け、唇を重ねた。
 だがしかし、悲しいかな、初めてなものでいまいち要領が分からない。それでも分からないなりに覚束無い動作で少量ずつ私からグレオニーの口内へと粥を移動させた。その殆どが私の口からなくなったところでグレオニーを解放する。
 美味しいか、と聞くのは何となく嫌なのでやめておく。もし万が一ハイラが作ったのだったら癪ではないか。
 それにしても、今のは上手に出来たのだろうか。自信がない。グレオニーがちゃんと食べられたのならいいのだが。
 首を捻りつつ反応を見ていると、ただでさえ熱で赤らんでいたグレオニーの顔が尚一層赤くなる。
「…………すみません、レハト様、誰か呼んで来てくれますか? 今ので熱上がっ……た……」
 仰向けに寝台に倒れ込み、息も絶え絶えと言った風情のグレオニーに私は慌てて椅子を蹴って扉に走ったのだった。

[ 完 ]

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